目次

[1]打撃のモデルは前田 智徳
[2]2年生になって公式戦で13本塁打!
[3]木製バットでも本塁打が打てるパワーと技術の高さ

 高校通算45本塁打を誇り、来年の高校生打者ではトップクラスの実力を持つといわれる今井 順之助岩倉(東京)との練習試合で見た今井は、実に堂々としていた。打席に立つまで胸を張って歩く姿は自信に満ち溢れており、ゆっくりと打席に入って構えるまでの間はまさに強打者そのもの。いかにして今井はここまでのスラッガーになったのか。今回は、今井が考えるバッティングのこだわり、また長打力の秘密を多角的に分析してみた。

打撃のモデルは前田 智徳

今井 順之助(中京高等学校)

 今井は根っからの野球小僧。気付いたときから野球を始めていた。
「幼稚園の時からバットを振ったり、ボールを握ったり、そんなことをしていたと思います」

 クラブチーム(13クラブ)に入って野球を始めたのは小学校2年生の時。その頃から自慢の長打力を発揮していた。
「少年野球の時はホームランが多くて、むしろシングルヒットが少なかったですね」

 当時から有望なスラッガーとしての片鱗をのぞかせていた今井は、『良い形のスイングを覚える』という習慣が当時からあった。
「親がいつもビデオで自分の打撃を撮ってくれていて、ホームランを打った時のスイングを何度も見て、その後にイメージが残ったままスイングを行い、体に覚えさせることをしていました」

 良いスイングをしっかりと覚えこませる作業を小学校の時から行っていた今井。それは元プロ野球選手である父・茂氏が監督を務める岐阜東濃シニアに進んでも変わらなかった。
当時の今井はミスターカープこと前田 智徳選手の打撃を参考にしていたという。NPB通算2119安打、295本塁打と偉大な実績を残した前田選手のどんなところに憧れたのだろうか。

「柔らかいことですね。当時の僕は柔らかい打撃に憧れた時期だったんです。なんといっても、ボールがバットに吸い付くように見えるバットコントロールが良いですね。そしてもう1つは軸足の使い方。前田さんは軸足の使い方が本当に上手いんです。あの動きを実現したいと中学の時から思っていました」

 前田選手の打撃フォームは無駄がなく、コンパクトなスイングだ。そんな高度な打撃をする前田選手の打撃を参考に、今井は自身のバッティングを磨いていくと、中学球界でもスラッガーとして活躍。中京の主将・平 秀匡とは中学時代に対戦をしているが、その平に中学時代の今井の印象を聞くと、
「何でこの打者が中学にいるの?というぐらい、すさまじい選手でした」と絶賛していた。

 そして今井は中京に進学すると、いきなり才能を発揮する。入学式後の練習試合で実戦デビューを果たすと、第1打席はライトフライだったが、第2打席はフェンスを高々と超える大ホームランを放った。このホームランに本人以上に歓喜したのが先輩たちだった。
「自分は、『あっ入った』という感じだったんですけど、周りのチームメイトや先輩たちがとても喜んでくださった記憶はあります」

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