25年ぶりにオリックスが優勝を決めた。京セラドーム大阪でロッテ戦を見守っていたオリックスナインがマウンド上に飛び出して歓喜に沸いた。

 昨年、一昨年と2年連続最下位からの優勝。6年連続Bクラスからの大飛躍だった。前日セ・リーグ優勝を決めたヤクルト同様、2年連続最下位からの優勝。両リーグが同時に2年連続最下位からの優勝を決めたのは、長いプロ野球の歴史で史上初の快挙だった。

 その大逆転を象徴するのは、4番を務めた杉本 裕太郎だろう。昨年までは41試合に出場した昨年が最高で、本塁打は2本。5年間の通算でも9本だった。そんな190センチ、104キロの大物が、今年は134試合出場、32本塁打、83打点をマークして、文字通り4番の仕事でチームを優勝に導いた。突然、素質が花開いた。

 プロ野球のスタートも「最下位」からだった。杉本は2015年のドラフト10位で入団した。高校生と大学・社会人が別れていた制度から現在のドラフト制度になってから「10位指名」は杉本を含めて3人しかいない。

16年楽天10位・西口 直人
15年西武10位・松本 直晃
オリックス10位・杉本 裕太郎

 15年ドラフトでは支配下選手88人が指名されたが、杉本が87番目で、松本が88番目だった。まさに「最下位」からの下剋上。2位のレアード(ロッテ)に3本差をつけている32本塁打はホームラン王のタイトル目前と、優勝だけでなく個人タイトルへも下剋上を実現させようとしている。

 徳島商では投手もしていたが青山学院大時代は野手に専念。2学年下で同じくオリックスの吉田 正尚と3、4番コンビで2者連続アーチも経験。駒沢大時代のDeNA今永 昇太から2打席連続アーチもマークするなど、レベルの高さを証明していた。

 プロ入りは「最下位」だったが、6年目でとんでもない「出世」を達成したことになる。