全国の逸材が多く集結する法政大。その中で気になる入学者がいる。それが智辯学園の主将・山下 陽輔である。

 名門・智辯学園の4番打者として、センバツでは大阪桐蔭戦で先制の犠飛を放ち、その後の公式戦もしぶとい活躍を見せた。前川 右京(阪神)が1番、3番を打つことはあっても、山下は4番で固定されていた。

 山下の良さといえば確固たる打撃技術、選球眼の高さだ。今年の智辯学園は例年以上に全国制覇へ向けての本気度が感じられた。各校も前川、山下のマークが厳しくなるが、その中でも山下は無駄な打席はほとんどなかった。無理にボール球に手を出さず、チームの勝利のために着実に出塁する姿は見ていて頼もしかった。

 智辯学園の主将で4番。そして法政大入学。どうしても小坂将商監督を重ねてしまう。小坂監督は95年夏、主将、主砲として当時野球部最高のベスト4入りに大きく貢献。高校日本代表にも選ばれ、法政大では主将も経験し、3度のリーグ優勝、2度のベストナイン。松下電器(現・パナソニック)でプレーしている。

 将来、山下がどんな野球人生になるかはまだわからない。昨年9月に取材した時、練習の意図を誠実に説明してくれた姿を見て、ずっと追いかけてきた選手だ。これからの野球界を背負って立つ野球人になってほしいと強く願っている。