お互い我慢の試合、最後に城西大城西が辛抱勝ち



決勝の三塁打を放った城西大城西・湊谷君

 前日の雨で、ノーゲームとなった試合。前日は、5回1球目のところで中断し、そのまま中止となっている。スコアは城西大城西が1対0で勝っていた試合の再戦である。この日は、スッキリとした秋晴れの下での試合となった。駒沢球場の人工芝も、秋の陽に照らされてまぶしいくらいに輝いて見える。

 このカードは、かつては甲子園出場実績もある都内の中堅私学校対決ということで、興味深い対戦となったが、夏季大会の実績から世田谷学園がシード校扱いとなっている。城西は、その世田谷学園に挑むという形になった。

 城西は初回、2番折橋君以下田口君、加藤君と3連打で満塁としたが得点にならず。その裏世田谷学園も先頭の奥山君が中前打で出塁してきっちりバントで送るが、後続を抑えられ、ともに得点機を逃した。

 世田谷学園の建守君は右サイドからスライダーを武器として横の出し入れで組み立てるタイプ。城西の渡邉君は身長169センチ53キロでやや華奢に見えるが、上から投げ下してくる本格派タイプだ。「ある程度試合は任せられる」と山崎警監督の信頼も厚い。

 そんな両投手の投げ合いという展開になっていった。城西は4回には一死満塁と攻めたが、スクイズが捕手の前に落ちて併殺となって好機を逸した。その裏、世田谷学園は先頭の2番北原君が左前打。きっちりバントで送ると、4番山中君が右前へ好打してこれがタイムリー打となって世田谷学園が先制した。

 これで試合が動き出して、直後の5回に城西は3番田口君が中越三塁打すると、続く加藤君も中前へはじき返してたちまち追いついた。

 1対1となって、またしてもお互いに我慢の展開となっていった。

 7回は世田谷学園が先頭の増田君が二塁打出て、すぐにバントで進めて代走を送ったが、けん制で刺されて好機を潰す。そして8回の城西大城西は竹本君が二塁打で出て、代打上村君の左前打で本塁を狙ったが、ここは雪竹君の好返球に刺された。こうして、どちらも守りでこらえながら、9回の攻防を迎えた。

 この回、城西大城西の8番渡邉君が失策で出塁すると、続く湊谷君は「エンドランだったので何とか当てようと、思い切って行った」というインコースのストレートを叩くと右中間を破って三塁打となった。さらに四球後、折橋君の中犠飛と田口君の相手野手の目測を誤らせる二塁打でさらに2点を追加。この回3点となり、最後の守りは先頭の雪竹君に安打こそ許したものの、渡邉君は最後まで丁寧な投球で締めくくった。

 苦しい戦いを制した山崎監督は、「守りのチームなので、しっかり守れたということじゃないですか。打つことについて、はなかなか腹が決まっていないので、思い切って振って行けませんから、エンドランを賭けて積極的に行かせたのがよかった」と振り返っていた。前日も投球を見た建守君の制球が比較的いいのでエンドランをかけやすかったというところもあったようだ。そして、それにしっかり応えた9回の攻撃だった。「もっとも、(湊谷君は)本来3番くらい打てる選手なので、それが他にも調子がいいのがいたので、たまたま下位に置いていた」というのも当たったと喜んでいた。

(記事=手束 仁

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