両軍合わせて6押し出しの大乱戦は、日大二が辛くも逃げ切る



日大二・岩田侑真君

 一昨秋の東京都大会で全国制覇経験もある日大三を下したことで、一躍注目を浴びる存在となった目白研心。これに対して、日大二は今夏の西東京大会ベスト8進出でシード校としての登場となっている。

 好試合が期待されたのだが、初回の裏表だけで28分を費やしてしまった。日大二は3四死球などもあって押し出しで1点、目白研心は押し出しと併殺崩れで2点を挙げるという形で乱戦の様相。初回だけで両チーム合わせて7四死球1失策。どうなることかという試合の始まりだった。

 それでも2回からは目白研心の安保君と、日大二の小林君の両左腕投手もいくらかは落ち着いたかのように思えた。しかし4回、日大二は片倉君が安打で出ると、バントがことごとく安打になるなどで満塁。ここでまた押し出しと、内野ゴロで併殺が取れず逆転。これで気をよくしたのか、小林君は、初回とは別人のように、キレとコントロールも取り戻して、6回は3者三振に取っていた。

 ただ、そのままで行くことはないとは思っていたが7回、目白研心は二死一三塁から3番鴨治君が左中間へ三塁打して目白研心が再逆転する。

 ところが、これで火がついた日大二は8回、猛攻を見せる。7番片倉君の中前打を口火としてリリーフして9番に入っていた佐藤匠君と杉山君の連打で同点とすると、岩田君も左前打で同点。ここで目白研心の鈴木淳史監督はさすがに安保君を諦めて、同じ左腕の大川君を投入。しかし、大川君も四死球で押し出しとしてしまい、これで再々逆転。さらに失策もあって得点を重ねて、満塁となった場面で8番前田君の打球は中前打かと思われたが、捕球に勝負をかけた中堅手の横をすり抜けて一番深いところへ転がっていった。前田君は快走よく、一気に本塁まで駆け抜けて満塁ランニング本塁打とした。これで、この回9点となる超ビッグイニングとなった。

 しかし、目白研心も諦めず、その裏には渡辺友規君のタイムリー打と鴨治君の犠飛と大川君の左中間二塁打などで3点を返す。さらに、9回にも二死走者なしから富田君が左前打すると、1番有田君が左中間を破る三塁打や渡邊君の右前タイムリーなどで2点差まで追い上げた。それでも、最後は日大二の4人目の平岡君が何とか踏ん張って逃げ切った。

 日大二の田中吉樹監督は、「今日の試合の収穫…? 負けなかったということじゃないでしょうか。実は、練習試合でも、勝っても負けても、こんなどっちも2ケタ得点のスコアの試合が多くて、乱戦になってしまって試合時間も長くてね…」と嘆いていた。先発の小林君に関しては、「経験が少ないので、立ち上がりは公式戦で力んだというところもあったのではないかな。球速はそんなにないんですけれども、それでも球筋はいいので、三振も取れるんですよ。経験を積んでいけばもっとまとまると思う」と、今後への期待も込めていた。

 それにしても、両チーム合わせて押し出しが6つというのも珍しい記録だ。それでも、終盤の目白研心の諦めない気持ちで食い下がっていった姿勢は評価されていいであろう。

(記事=手束 仁

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