敵である駒大高の林からも「ボールの質、特に大事なところでのアウトローへの制球力は一味違う」と話せば、川端監督も「選手に聞いても『ボールが速い』と言っていましたね。あとは低めの変化球に手が出てしまうので、キレと変化が凄いんだと思います」と変化球を含め、本田のボール全てが質の高いものだったと感じたようだ。

 選抜・中京大中京戦では苦い経験をしたが、そこからは一歩ずつ確実に成長し続けてきた。集大成の夏、舞台は東京ドームへ移る。大一番が待つ今後の試合で、指揮官を納得させるエースとなり、甲子園へ導くことが出来るか。本田の今後からも目が離せない。

 一方で敗れた駒大高だが、8回途中まで東海大菅生を2点に封じたエース・林の投球は十分に通じていた。172センチ67キロと体格は小さいが、ワインドアップから右肩を下げて担ぐような形にはなるものの、全身を大きく使った迫力のあるフォームで東海大菅生に立ち向かった。これには若林監督も「パワー系で打ちづらい投手」と話す瞬間もあった。

 秋は関東一、春は二松学舎大附を相手に先発したものの、中盤で疲れが出始めたところで降板し、試合に敗れてきた。その点を考えると、この試合は8回途中まで投げたことに川端監督は成長を感じていた。

 林は最後の夏に向けて球威を上げることをテーマに、下半身のトレーニングを行ってきた。
 スクワットによる筋力増加、ジャンプ系のトレーニングで瞬発力アップと、フィジカルを鍛えた。そして筋力をパフォーマンスへつなげるべく、「身体は大きくなくても抑えている」ところに共通点を感じたという山岡 泰輔瀬戸内出身)を参考にしながら、春先以上に歩幅を広げるように工夫を凝らしてきた。

 その結果、球速は6、7キロアップするなど、狙い通り真っすぐの質を高めることが出来た。東海大菅生相手にも、鍛え上げた力強い真っすぐで勝負しつつ、時折混ぜる緩急をつけたカーブと鋭く落ちるスライダーを軸に7回までヒット6本、2失点に抑える好投ぶりだった。

 8回途中につかまり降板をしたが、「最後まで頑張れたので良かったです」と目には涙を浮かべながらも気持ちはどこかすっきりしているようだった。

 互いに最後の夏に向けてストレートを磨き上げたエース同士の投げ合いはベスト8にふさわしい一戦だった。

(取材=編集部)



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