智辯和歌山がライバル対決を制して甲子園の切符を掴む



智辯和歌山先発の伊藤大稀

 智辯和歌山市立和歌山とのライバル対決を制して、2年ぶり(4大会連続)25回目の甲子園出場を決めた。

 市立和歌山はドラフト1位候補の大エース・小園 健太(3年)が先発。対する智辯和歌山はエースの中西 聖輝(3年)が予想される中で、背番号18の伊藤 大稀(3年)を先発マウンドに送った。

 「驚きはありましたが、やってやるぞという気持ちでした」と気合いを入れて登板した伊藤は、存分に力を発揮する。140キロ前半のストレートやスライダーを軸に初回を三者凡退。2回には連打で無死一、三塁のピンチを招くが、併殺と三振で切り抜け、先取点は与えなかった。

 対する小園も「気持ちが入った球が来ていましたし、ピンチの時でもギアを上げていたので、良いピッチングだったと思います」と中学時代からバッテリーを組む捕手の松川 虎生(3年)が話すように、序盤から快調な投球を見せる。この日は球場のスピードガンで最速148キロを計測。5回まで2安打無失点と強打の智辯和歌山相手に力を見せつけた。

 試合が動いたのは6回裏、失策と2つの四球から二死満塁のチャンスを掴むと、7番・髙嶋 奨哉(3年)が左前適時打を放ち、1点を先制。甲子園最多勝利監督である高嶋 仁名誉監督の孫が、ここ一番で勝負強さを見せた。

 だが、市立和歌山も負けていない。7回表に先頭の3番・平林 直(3年)が左前安打で出塁すると、智辯和歌山はここでエースの中西 聖輝(3年)を投入。伊藤は6回3分の0を投げて、5安打、無四死球、4奪三振と十分に役目を果たす。ベンチに引き揚げる時には三塁側の智辯和歌山応援席から惜しみない拍手が送られた。

 中西は最初に対戦する打者が松川とタフな場面だったが、「最初からマックスで入れたので、良かったです」とプラスに捉えていた。中西はフルカウントからスライダーで松川を空振り三振に切って取る。その球がワイルドピッチとなり、二塁への進塁を許したが、怖い打者をアウトにすることができた。

 得点圏に走者を進めた市立和歌山は5番・田中 省吾(3年)が三塁線を破る適時二塁打で同点。その後のチャンスを生かすことはできなかったが、試合を振り出しに戻した。